はまゆうの会

霊前に供える香典について

お香典は日本独自の風習になります。そのため本来であれば「キリスト教」などではお香典はありません。しかし、私たちの国では仏教に習ってお香典を持参することが多いです。
但し、外国の方が亡くなられた場合は事前に確認していくといいと思います。香典の表書きには「御霊前」「御花料」「御ミサ料(カトリック)」などと記入します。

表書きには必ず薄墨を使用してください。
薄墨は普通の墨に比べると水分が多めですが、受け取ったご遺族が故人を悼む涙で墨が薄くなったように見えるためといわれれいます。また、故人の不幸を聞きつけ墨を十分にすっている間もなく急いで駆け付けたという意味も込めて、薄墨を使用したともいわれています。

相手の宗教がわからない場合は「御霊前」と書くとどの宗教でも使用できます。ただし蓮の葉のついてるものは仏式のみとなる為、神式やキリスト等は蓮の葉がついていない不祝儀袋を使用してください。

表書きは水引より上に記入し、水引より下の中央に名前をフルネームで記入しましょう。中包みは折り返した三角形の部分が下に向くようにします。
また、香典を整理する際住所の記入があると助かります。裏面に住所の記入をするようにしましょう。


 

枕飾り

日本古来の伝統的な葬送(葬式)習慣の一つに「枕飾り」と呼ばれてるものがあります。枕飾り(まくらかざり)とは亡くなった方をご自宅(式場)に安置した際に、故人の枕元に飾る台のことをいいます。地域や宗派(宗教)によって様々です。
仏式の場合は白木の台に白い布をかぶせて(現在は塗装されてるものが多いです)三具足(みつぐそく)の他に、鈴(りん)・枕飯(まくらめし)・枕団子・水向けを飾ります。

※三具足⇒香炉・花瓶(一輪挿し)・燭台(ローソク台)
※枕飯⇒山盛りにしたご飯にお箸を立てたもの(お箸を立てずに一膳飯で行う宗派もあります)
※枕団子⇒お皿などに半紙を敷きその上に盛った白いお団子
※水向け⇒香花の葉っぱなど浮かばせた器
※一輪挿し⇒香花や菊を立てた花瓶

枕飯や枕団子は旅立ちの食料とされてますが、死出の旅を説かない宗派では用いられないこともあります。

神式の場合には白木ででできた八脚の台(八足はっそく)または白い布をかぶせた台に、燭台・米・水・塩・酒を三宝(さんぽう)にのせ、榊を生けた花瓶をお祀りします。

宗教によって違いはあるものの、故人に対して思う気持ちは昔から同じだと言えます。ご自分の檀家のご住職や神主さんに色々と質問されてはいかがでしょうか。

お清めの塩をする理由

お通夜やお葬式(葬儀)の後、家(式場)に入る際「お清めの塩」を身体に振りかけますか?
遠州地域でも行われてるこの習慣ですが、由来として考えられるのは「古事記」とされています。イザナギが黄泉の国から逃げ帰った時に海水で身体を清める「禊祓い(みそぎばらい)」をしたという文が記されています。

神道で塩は「ケガレ」をはらう時に使用しますが、「ケガレ」は「気枯れ」の意味もあるそうで「気」が「枯れてしまう」のを元に戻したい想いから、祖先は目に見える「塩」で表したのかもしれません。
このような習慣は全国的にも伝わっていきますが、地域によって様々です。例えば米または生米を食べたり味噌・大豆・魚・鰹節・餅・団子などを食べて「お清め」としたり、塩の入ったヌカや灰を踏んで家に入る地域もあります。また、イザナギのように海に入る習慣が伝承されてるところもあるようです。

神道の祭壇にお供えする献示物に前述の食べ物が含まれてることから、神道の影響とその土地の風習が混ざり合ってできた習慣なのかもしれません。「清め塩」は仏教の葬儀(葬式)でも広く行われていますが、「死はケガレではない」として葬儀(葬式)後にお清めの塩を行わない宗派もあります。
このように地域の風習により違いがあるので、参列した際はその地域の風習に従ってみてはいかがでしょうか。

想い出の宝石「仕分け」のススメ

その輝きに胸をときめかせ買ったダイヤモンドの指輪。成人のお祝いに祖母から貰ったパールのネックレス。出産記念に母から譲り受けたルビーのペンダントなど、そろそろ整理して娘や孫に残したいけど使ってくれるかしら?

 〇この宝石・ジュエリーの価値は?
 〇古いデザインをリメイク(作り直す)できる?
 〇切れたチェーンの修理やリングのサイズを変えたいけどどこに頼めばいいの?
 〇売却処分したいけどどうすればいいの?

そんなお悩み事は
一般社団法人日本リ・ジュエリー協議会認定の【ジュエリー・リモデル・カウンセラー1級】のプロにご相談ください。様々な終活の場面で、「宝石・ジュエリーの仕分け」についてお困りの方は特にお勧めです。

まず、大切な思い出の宝石やジュエリーを娘さんやお孫さんに気持ちよくしっかりと残し伝えるために、宝石・ジュエリーの鑑別鑑定などの判別作業から始まります。その宝石・ジュエリーの真贋(しんがん)はもちろん、作品としての価値いわゆるアンティークジュエリーとして残し伝えるべきかなど、専門的なアドバイスを受けることをお勧めします。

更に、その宝石にまつわる思い入れや思い出、入手したエピソードなどしっかりと整理して宝石としての価値、金額としての価値だけでなくご家族の絆としての心の価値も考慮して仕分けすると良いでしょう。

1.そのまま使う
2.修理して使う
3.娘さんやお孫さん用にデザイン新たに、リメイクしてプレゼントする

上記は親から子へ、そして孫へ思い出とともに想いも繋ぐ積極的な仕分けと言えます。
成人・結婚・出産・入学・卒業・就職・退職・還暦など、様々な記念やお祝いに仕分けした宝石やジュエリーをリメイクしてプレゼントする。そんな「アニバーサリーリメイク」が今、注目されています。
母・娘・孫の三世代が一緒になってリメイクデザインを考える・・・。そのひと時さえも素敵な思い出になることでしょう。

4.使わないから処分する

専門的なアドバイスの後、どうしても使わない宝石やジュエリーは買取業者等に売却処分することになります。今では単に売却するだけでなく、オークションに出品したり委託販売専門業者に依頼して、次のオーナーを探すなど所有者の意にできるだけ沿った様々な処分方法があります。やはり、専門的知識をもつジュエリー・リモデル・カウンセラーや、ジュエリーリメイク専門店に相談すると良いでしょう。

最後に「宝石は地球からの預かり物」と言われることがあります。若かりし頃手にした大切な宝石をご自身の代だけで終わらせることなく娘さんやお孫さんなど、大切なご家族に上手に残し伝えたいものです。宝石の価値のみならず、想い出と共に想いも繋ぎ仕分けする。そんな素敵な終活仕分けをご家族と一緒にしてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせは【終活ジュエリーについて】からお気軽にお尋ねください。

お葬式のお供えに菊の花が多い理由

お葬式に出向くと菊の花のお供えが多いのが目立ちます。最近では胡蝶蘭や白ユリ、カーネーションなど使われることが多いですが、それでも白い菊の使用はダントツに多いと言われます。

菊をお供えする理由としては、「皇室の紋章や国花が菊だから格調が高く厳粛である」「花の香りがお香に似ている」「花言葉=格調高い」「葉や花にはそれを食したり、菊が生えている付近の水を飲むと長生きできると言い伝えがあり、葬儀参列者の健康を願う」など色々な説があるそうです。
菊を葬儀に使用するのは明治時代以降に定着したそうですが、フランスでは祭壇に菊を飾る文化があったために日本でも広まったという説が有力視されているようです。

そもそも菊には「邪気払い」「無病息災」「延命長寿」といった意味があるようです。お葬式とは縁が薄いように感じられる意味ですが、花もちがよく、栽培しやすく、香りはのぼせを鎮める働きがあるため遺族に安らぎを与えてくれる効果もあるようです。