はまゆうの会

エンディングノート

 高齢者が人生における万一のことに備えて、自身の希望を書き留めるノートが「エンディングノート」です。
「エンディングノート」とは、病気で判断力や意思表示の能力を過失したり、事故などで突然の死を迎えたりする前に、延命治療を望むか望まないかなどの治療方法についての希望、葬儀(葬式)のやり方、財産や貴重品についての情報、相続についての考えなどを書き残しておく覚書です。
遺言と異なり法的効力を有する文書ではありませんが、いざという時の為にご家族の負担を減らすことを目的としています。

 映画「エンディングノート」(砂田麻美監督)が公開され、日本製ドキュメンタリー映画で初めて興行収入1億円を突破しました。それだけ人生の最終章を迎えるにあたりご自身の思いや希望を、ご家族に確実に伝える手段として考えてる方が多いという事だと思います。

 

お香典について

香典は正しくは「香奠」と書きます。「奠」という文字は「供える・祀る」という意味があり、本来はお金ではなく供養のためにお香を贈りました。しかし、実際にはお米や野菜が多かったようです。

ご遺族は死の忌みのため家にこもらなければなりませんでした。外からの物資調達ができないので近親者が「一俵香奠」「一升トムライ」「二升トムライ」などというように、関係に応じて米や麦を贈っていました。
喪主を務めない故人の実子は米か麦を一升丸ごと差出、更に日本酒を一樽を付けます。一般の人々は「村香奠」といって米を一升か二升、野菜を添えていたところもあったそうです。玄米の方が日持ちするという事で、白米よりも玄米の方が多かったようです。

現在でもこの風習が残っている地域があるそうです。家の壁や塀などに「玄米一俵」と「住所・芳名」が書かれた白い紙がたくさん貼り出されています。
また「施行(せぎょう)」といって、村中の人に食事をふるまうので大変な物入りになります。お葬式を行うには多くの人手が必要で、村の人々が葬具を用意し土葬や火葬を行うなど役割を担っていため、それを労うために食事をふるまっていたのかもしれません。

喪家は香典帳に記載し、もらった人の家に不幸があった時には香典帳を参考にお返しをしていたそうです。よく香典は預かり物と言いますが、この事柄がいわれなんですね。

神式のお墓

お墓参りに出かけると、「○○家奥都城(奥津城)」と書かれた墓石を目にすることがあると思います。奥都城(奥津城)はオクツと読み神式の墓所を表しています。
「都・津(つ)」は格助詞「つ」にあてた万葉仮名で「~の」の意味にあたります。「都」は神官・氏子などを勤めた人のお墓に、「津」は一般信徒のお墓に使われることが多いようです。

ご先祖に神官や氏子の役に従事した方がいる場合には「都」が使用されることもあります。しかし、地域や神主さんによっては使用する文字が違ってくるので、墓石を作る前にはお葬式をお願いする神主さんに一度相談されることをお勧めします。

「奥(おく)」とは奥深いや置くを意味すると言われています。
「都(き)」は古代のお城の用例にみるように、棚・壁などで四方を取り囲んだ場所を指し「柩(ひつぎ)」の意味もあるとされています。全体の意味としては、「奥深いところにあって外部から遮らられた境域」や「柩(ひつぎ)を置く場所」となります。

万葉集には「奥都城」、日本書記神代巻には「奥津棄戸(おくつすたへ)」と呼ばれています。奥都城と同様の意味であるとされ、古事記伝の表記では「波夫里(はふり)」とされ、葬儀(葬式)を表す言葉ですので神道墓の成り立ちは、後世の神道家によって創られたものと考えられています。

霊前に供える香典について

お香典は日本独自の風習になります。そのため本来であれば「キリスト教」などではお香典はありません。しかし、私たちの国では仏教に習ってお香典を持参することが多いです。
但し、外国の方が亡くなられた場合は事前に確認していくといいと思います。香典の表書きには「御霊前」「御花料」「御ミサ料(カトリック)」などと記入します。

表書きには必ず薄墨を使用してください。
薄墨は普通の墨に比べると水分が多めですが、受け取ったご遺族が故人を悼む涙で墨が薄くなったように見えるためといわれれいます。また、故人の不幸を聞きつけ墨を十分にすっている間もなく急いで駆け付けたという意味も込めて、薄墨を使用したともいわれています。

相手の宗教がわからない場合は「御霊前」と書くとどの宗教でも使用できます。ただし蓮の葉のついてるものは仏式のみとなる為、神式やキリスト等は蓮の葉がついていない不祝儀袋を使用してください。

表書きは水引より上に記入し、水引より下の中央に名前をフルネームで記入しましょう。中包みは折り返した三角形の部分が下に向くようにします。
また、香典を整理する際住所の記入があると助かります。裏面に住所の記入をするようにしましょう。


 

枕飾り

日本古来の伝統的な葬送(葬式)習慣の一つに「枕飾り」と呼ばれてるものがあります。枕飾り(まくらかざり)とは亡くなった方をご自宅(式場)に安置した際に、故人の枕元に飾る台のことをいいます。地域や宗派(宗教)によって様々です。
仏式の場合は白木の台に白い布をかぶせて(現在は塗装されてるものが多いです)三具足(みつぐそく)の他に、鈴(りん)・枕飯(まくらめし)・枕団子・水向けを飾ります。

※三具足⇒香炉・花瓶(一輪挿し)・燭台(ローソク台)
※枕飯⇒山盛りにしたご飯にお箸を立てたもの(お箸を立てずに一膳飯で行う宗派もあります)
※枕団子⇒お皿などに半紙を敷きその上に盛った白いお団子
※水向け⇒香花の葉っぱなど浮かばせた器
※一輪挿し⇒香花や菊を立てた花瓶

枕飯や枕団子は旅立ちの食料とされてますが、死出の旅を説かない宗派では用いられないこともあります。

神式の場合には白木ででできた八脚の台(八足はっそく)または白い布をかぶせた台に、燭台・米・水・塩・酒を三宝(さんぽう)にのせ、榊を生けた花瓶をお祀りします。

宗教によって違いはあるものの、故人に対して思う気持ちは昔から同じだと言えます。ご自分の檀家のご住職や神主さんに色々と質問されてはいかがでしょうか。